国民年金保険料の免除・納付猶予|払えないときの申請方法と、年金額への反映(令和8年度)
- 払うのが難しいときは、未納にせず、免除・納付猶予を申請する。失業などの場合は、前年の所得にかかわらず対象になる特例もある
- 免除は全額・4分の3・半額・4分の1の4種類。納付猶予は20歳以上50歳未満が対象
- 全額免除の期間は、年金額に2分の1が反映される。納付猶予の期間は、年金額には反映されない(受給資格期間には入る)
- 申請できるのは、申請時点から2年1か月前までの期間。免除された保険料は、あとから追納できる
未納のままにしないほうがいい理由
日本年金機構の案内では、保険料を払わずに未納のままにすると、障害や死亡のときに、障害基礎年金・遺族基礎年金を受け取れない場合があるとされています。また、老齢基礎年金は、保険料を納めた期間や免除された期間などを合わせて10年以上必要です。免除や納付猶予の承認を受けた期間は、この受給資格期間に入りますが、未納の期間は入りません。
制度の種類
- 保険料免除制度:全額免除・4分の3免除・半額免除・4分の1免除の4種類
- 保険料納付猶予制度:20歳以上50歳未満の人が対象
- このほか、学生納付特例、法定免除(生活保護の生活扶助を受けている人、障害年金を受けている人)、産前産後期間の免除は、別の制度として案内されています
所得の基準
免除は本人・配偶者・世帯主、納付猶予は本人・配偶者の前年の所得で審査されます。基準は次の式で示されています(扶養親族等の数などで変わります)。
| 種類 | 所得の基準額 |
|---|---|
| 全額免除 | (扶養親族等の数+1)× 35万円 + 32万円 |
| 4分の3免除 | 88万円 + 扶養親族等控除額 + 社会保険料控除額等 |
| 半額免除 | 128万円 + 扶養親族等控除額 + 社会保険料控除額等 |
| 4分の1免除 | 168万円 + 扶養親族等控除額 + 社会保険料控除額等 |
| 納付猶予 | (扶養親族等の数+1)× 35万円 + 32万円 |
障害者、寡婦、ひとり親の場合は基準額が変わります。また、失業・倒産・事業の廃止などが確認できれば、前年の所得にかかわらず、免除や納付猶予を受けられる特例があります。
年金額への反映
| 区分 | 年金額への反映(保険料を全額納めた場合を1として) | 受給資格期間 |
|---|---|---|
| 全額免除 | 2分の1 | 入る |
| 4分の3免除 | 8分の5 | 入る |
| 半額免除 | 8分の6 | 入る |
| 4分の1免除 | 8分の7 | 入る |
| 納付猶予 | 反映されない | 入る |
| 未納 | 反映されない | 入らない |
参考に、日本年金機構の案内では、老齢基礎年金の年額のめやす(昭和31年4月2日以後生まれの人)は、40年間納付した場合で847,300円、40年間全額免除の場合で423,650円とされています。
一部免除(4分の3・半額・4分の1)を受けた期間は、残りの保険料を納めている必要があります。令和8年度に納める額は、4分の3免除が4,480円、半額免除が8,960円、4分の1免除が13,440円です。
申請の方法
- 申請先:住所地の市区町村の国民年金担当窓口、または年金事務所(郵送も可)。電子申請もできます
- 申請できる期間:保険料の納付期限から2年を経過していない期間(申請時点から2年1か月前まで)
- 必要なもの:基礎年金番号またはマイナンバーが確認できる書類。失業などによる申請は、その事実がわかる書類(所得の証明書は原則不要)
- 毎年度の申請:免除・猶予の年度は7月から翌年6月まで。原則として毎年度の申請が必要ですが、全額免除または納付猶予の承認を受けた人は、希望すれば継続審査が行われます
任意加入をしている人は、免除・納付猶予を申請できません。前年(または前々年)の税の申告がされていない人がいる場合は、先に市区町村で住民税の申告を済ませる必要があります。
免除された保険料は追納できる
免除や納付猶予の承認を受けた期間の保険料は、10年以内なら、申し出により後から納めることができます。くわしくは国民年金保険料の追納をご覧ください。
退職・転職・フリーランスの人は
- 会社を辞めて国民年金に切り替えたあとに、収入が減って払えないときは、失業等の特例を使える場合がある(退職・転職したときのお金の手続き)
- 会社員が副業で収入を得ているときの社会保険は会社員の副業と社会保険で整理しています
- 納めた国民年金保険料は、社会保険料控除の対象になります
まとめ
- 払えないときは、未納にせず、免除・納付猶予を申請する
- 全額免除は年金額に2分の1が反映。納付猶予は年金額には反映されないが、受給資格期間には入る
- 申請は、2年1か月前までさかのぼれる。免除された分は、10年以内に追納できる
この記事は 2026年10月時点の日本年金機構の公開情報(2026年10月16日更新のページ)にもとづく一般的な解説です。所得の基準や金額は年度ごとに変わります。申請の前に、市区町村の窓口または年金事務所でご確認ください。


