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副業の家事按分の決め方|家賃・電気代・スマホ代を経費にする計算例と、記録の残し方

この記事のポイント
  • 仕事と私用が混ざる支出(家事関連費)は、業務に必要な部分を明らかに区分できる分だけが必要経費になる
  • 割合は「面積・時間・日数」など費目の性質に合った基準で決め、あとから説明できる記録を残す
  • 国税庁の通達の「50%」は判定の目安で、50%以下でも区分できればその部分は経費にできる

家事按分とは何か

自宅の家賃、電気代、インターネット回線、スマホ代などは、仕事にも私生活にも使います。このように業務用と家事用が混ざった支出を「家事関連費」といい、業務に必要な部分だけを必要経費にするために金額を分けることを、一般に家事按分と呼びます。経費の基本的な考え方は副業の経費になるもの・ならないもので整理しています。この記事では、割合の決め方を具体例で掘り下げます。

国税庁の通達が求めていること

所得税基本通達では、次のように定められています。

  • 45-1:家事関連費の「主たる部分」かどうかは、業務の内容、支出の内容、家族や使用人の構成、店舗併用の家屋などの資産の利用状況を総合して判定する
  • 45-2:業務の遂行上直接必要な部分が、その支出額の50%を超えるかで判定する。ただし、50%以下でも、その部分を明らかに区分できる場合は、区分された部分の金額を必要経費に算入できる

つまり、「何%なら通る」という決まった数字があるわけではありません。どう分けたか、その根拠を説明できるかが大切です。副業の所得が事業所得か雑所得かによる違いは雑所得と事業所得の違いを参照してください。

費目ごとの割合の決め方

費目よく使われる基準考え方
家賃・管理費床面積仕事に使う部屋(または仕事専用スペース)の面積 ÷ 住居全体の面積
電気代・ガス代・水道代面積、または使用時間仕事部屋の面積割合に、仕事で使う時間の割合を掛け合わせるなど、実態に合わせる
インターネット回線使用時間仕事で使う時間 ÷ 全体の利用時間(目安を記録して決める)
スマホ代使用時間・通話や通信の内訳仕事用の通話・通信の割合。明細で区分できるなら、その実績

上の基準は実務でよく使われる考え方の例であり、法律で決まった計算式ではありません。ご自身の使い方に合った、説明しやすい基準を選んでください。

計算例(数字は説明用の仮定です)

賃貸の2DK(合計50㎡)に住み、6㎡の部屋を副業の作業専用にしている人を例にします。

  • 家賃:月6万円。6㎡ ÷ 50㎡ = 12%。6万円 × 12% = 7,200円が月の経費の候補。年間では86,400円
  • 電気代:月8,000円。仕事部屋の面積割合12%に、1日のうち仕事で電気を使う時間の割合を掛けるなど、実態に近い方法で決める。たとえば全体の使用のうち仕事の分を10%と見積もるなら800円
  • インターネット回線:月5,000円。平日の利用時間のうち仕事が約4割なら、2,000円。ただし、使った時間の記録(作業時間の記録など)を残しておく
  • スマホ代:月7,000円。通話明細から仕事用の通話の割合がわかるなら、その割合。わからなければ、使い方のメモをもとに控えめな割合にする

割合を高くしすぎないことと、なぜその割合にしたかを一言で説明できることが大切です。たとえば「作業専用の部屋が全体の12%を占めるため」のように、事実に結びつけます。

あとから説明できるようにする記録

  1. 間取り図と面積の記録:賃貸契約書や間取り図で、全体の面積と仕事に使う部屋の面積を確認し、保管する
  2. 作業時間のメモ:日付と作業時間を簡単に記録する(スプレッドシートで十分)
  3. 按分の根拠メモ:費目ごとの割合と、その決め方を1行ずつ書いておく
  4. 領収書・請求書・明細:家賃や光熱費の支払いの証拠を、帳簿の保存期間にあわせて保管する
  5. 割合は毎年見直す:使い方が変わったら、割合も変える。前年と同じにして済ませない

帳簿の基本は副業の帳簿のつけ方の基本にまとめています。

注意したいケース

  • 仕事専用ではない部屋:リビングなどで食事や家事もする場合は、仕事に使う時間の割合を加味して、面積×時間のように控えめに見積もるほうが説明しやすくなります
  • 持ち家:住宅ローンの利息や固定資産税、減価償却が関わり、住宅ローン控除など他の制度との関係もあります。判断が難しいため、税務署や税理士に相談してください
  • 副業の所得が小さい・赤字のとき:経費を増やして所得を減らすことが目的にならないようにします。副業の20万円ルールの適用対象かどうかは、収入から経費を引いた所得で見ます
  • 会社の規則:自宅の一部を仕事に使うことと、会社の副業ルールは別の話です。会社に副業を申請するときも確認しておきましょう

まとめ

  • 家事按分は、仕事と私用が混ざる支出のうち業務に必要な部分を区分して経費にする方法
  • 割合は費目ごとに、面積・時間など実態に合った基準で決める。通達の50%は目安で、区分できればそれ以下でも経費にできる
  • 割合の根拠(面積・作業時間・メモ)を記録として残すことが、いちばん大切

この記事は 2026年10月時点で確認できた国税庁の所得税基本通達にもとづく一般的な解説です。計算例の金額や割合は説明用の仮定で、実際の按分割合を保証するものではありません。個別のケースは税務署や税理士にご確認ください。

参考にした情報

この記事を書いた人:知るLab編集部

税金や制度に関する記事は、国税庁・各省庁・自治体などの公的情報をもとに作成し、参考にした情報源を記事内に記載しています。記事の作成には AI を補助的に活用しています。編集方針

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