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業務委託の契約で確認したい項目チェックリスト|報酬・納期・修正・著作権・解除を受ける前に見る

この記事のポイント
  • 業務委託は雇用ではないため、労働基準法などの労働関係法令は基本的に適用されない。条件は契約で決まる
  • フリーランス法により、発注者は業務委託をしたら報酬額・支払期日・納期などを書面やメール等で直ちに明示する義務がある
  • 厚生労働省の自営型テレワークガイドラインは、さらに経費の扱い・修正(補修)・知的財産権・契約変更・個人情報なども明らかにするよう求めている
  • 口頭やチャットのやりとりだけで始めず、条件を文字で残してから着手するのが基本

業務委託の契約は「書いてあること」がすべて

会社に雇われて働く場合は、労働時間や最低賃金、残業代などが法律で守られます。一方、記事作成・デザイン・データ入力などを「業務委託」で受ける場合は、厚生労働省のガイドラインでも基本的に労働関係法令が適用されないと説明されています。

そのため、報酬はいつ払われるのか、修正は何回まで無料なのか、作ったものの権利はどちらのものになるのか、といった条件は契約で決めたことが基準になります。あとから「聞いていない」とならないよう、受ける前に確認しておきましょう。

発注者側に課されるルール(フリーランス法)の全体像は、フリーランス保護法とは?で解説しています。この記事は、仕事を受ける側が契約前に見るチェックリストとしてまとめたものです。

法律で明示が義務になっている8項目

2024年11月に施行されたフリーランス法(特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)では、発注者は業務委託をした場合、直ちに、書面または電子メール等で次の取引条件を示さなければなりません。発注者が従業員のいない個人の場合も対象です。

#明示される項目受ける側のチェックポイント
1発注者と受注者の名称連絡が確実に取れる相手か
2業務委託をした日いつの合意か記録に残る
3仕事(給付・役務)の内容文字数・点数・形式など、誤解がない程度に具体的か
4納品・作業の期日無理のない日程か
5納品・作業の場所納品先(メール・共有フォルダ等)がはっきりしているか
6検査をする場合は検査完了日いつまでに検収されるか
7報酬の額と支払期日税込・税抜、手数料の扱い、支払日が特定されているか
8現金以外で支払う場合の支払方法ポイント等で払われる場合の条件

従業員を使う発注者の場合、報酬の支払期日は納品(役務の提供)を受けた日から60日以内のできる限り早い日に設定し、その日までに支払う義務があります。

口頭で伝えるだけでは明示したことになりません。電子メールやSNSのメッセージでも明示できますが、受け手を特定して送る方法に限られ、誰でも見られる投稿は認められません。

ガイドラインが求める「あと一歩」の項目

厚生労働省の「自営型テレワークの適正な実施のためのガイドライン」は、在宅で仕事を受ける人(クラウドソーシング経由を含む)の契約トラブルを防ぐための指針です。注文者は、受注者と協議したうえで、法律の項目に加えて次のような点も文書で明らかにするよう求められています。

  • 諸経費の扱い:通信費・送料・素材代など、注文者が負担する経費の範囲
  • 契約条件を変更する場合の扱い:変更するときは文書等で示して合意すること
  • 成果物が不完全だった場合や納品が遅れた場合の扱い:修正(補修)を求められる範囲など
  • 知的財産権の扱い:著作権などを注文者に譲渡させる場合は、その対価も含めてあらかじめ明確にする
  • 個人情報・機密情報の扱い:業務で知った情報の管理方法

ガイドラインでは、報酬の支払期日は成果物を受け取った日から30日以内とし、長くても60日以内とすることが示されています。また、明示した文書やメールは3年間保存することとされています。

受ける前のチェックリスト

上の内容を、受ける側の目線でチェックリストにしました。返信やメッセージで確認するときに使ってください。

分類確認すること
仕事の内容何を・どれだけ・どの形式で納めるか。参考資料や指示書はあるか
報酬金額(税込か税抜か)、源泉徴収の有無、振込手数料や仲介手数料の負担
支払い支払期日が「○月○日」など特定できる形か。検収の期日はいつか
納期・納品納期、納品方法、途中経過の提出があるか
修正無料で対応する修正の回数・範囲。範囲を超えた場合の扱い
経費交通費・素材代・ソフト代などをどちらが負担するか
権利作ったものの著作権は譲渡か利用許諾か。実績として公開してよいか
秘密・個人情報守秘義務の範囲、データの削除や返却のルール
変更・解除途中で内容が変わったり中止になったりした場合、それまでの作業分はどうなるか

報酬から源泉徴収される仕事もあります。対象になる報酬と税額の計算は副業の報酬の源泉徴収で確認できます。

途中で条件が変わったとき・打ち切られたとき

ガイドラインでは、契約条件を変更するときは十分に協議して文書等を交付すること、受注者に不利益な変更を強要しないことが求められています。また、受注者に落ち度がないのに契約が解除された場合は、解除によって生じた損害の賠償が必要になるとされています。

フリーランス法でも、従業員を使う発注者が6か月以上の業務委託を途中で解除したり更新しなかったりする場合は、原則として30日前までに予告し、求められれば理由を示す義務があります。また、1か月以上の業務委託では、受注者に落ち度がないのに報酬を減らす、受け取りを拒む、やり直しをさせる、といった行為が禁止されています。

こうしたときに「言った・言わない」にならないよう、条件の変更や追加の依頼もメッセージやメールで記録を残すようにしましょう。

困ったときの相談先

  • フリーランス・トラブル110番:発注者との取引上のトラブルについて、弁護士にワンストップで相談できる窓口です。和解のあっせんや、行政機関への申出の支援も行っています(発注者側からの相談は対象外)
  • 公正取引委員会・厚生労働省(都道府県労働局):フリーランス法の違反は、それぞれの窓口に申し出ることができます
  • ホームワーカーズウェブ(厚生労働省):在宅で仕事を受ける人向けの情報サイト

まとめ

  • 業務委託は労働関係法令が基本的に適用されないため、条件は契約で決まる
  • 報酬額・支払期日・納期など8項目は、発注者に書面やメール等での明示が義務づけられている
  • 経費・修正の範囲・著作権・変更や解除の扱いも、受ける前に確認して文字で残す
  • トラブルになったら、フリーランス・トラブル110番などに相談できる

この記事は 2026年10月時点の公正取引委員会・厚生労働省の公表資料にもとづく一般的な解説です。個別の契約内容の判断は、相談窓口や弁護士にご確認ください。

参考にした情報

この記事を書いた人:知るLab編集部

税金や制度に関する記事は、国税庁・各省庁・自治体などの公的情報をもとに作成し、参考にした情報源を記事内に記載しています。記事の作成には AI を補助的に活用しています。編集方針

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