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確定申告の期限に遅れたらどうなる?期限後申告・無申告加算税・延滞税の基本

この記事のポイント
  • 期限(原則3月15日)を過ぎてから出す申告は期限後申告。気づいた時点でできるだけ早く出すのが基本
  • 税金を納める申告が遅れると、原則として無申告加算税がかかる。税務署から調査の通知が来る前に自主的に出せば5%
  • 期限から1か月以内に自主的に申告し、税金を期限までに全額納めているなど一定の条件を満たせば、無申告加算税はかからない
  • 納付が遅れた日数に応じて延滞税もかかる(令和8年は年2.8%、2か月を過ぎると年9.1%)
  • 青色申告の65万円・55万円控除は期限内の提出が要件。還付を受けるだけの申告は5年間出せる

「確定申告の期限を過ぎてしまった」「副業分を申告し忘れていたことに後から気づいた」というとき、どんなペナルティがあり、何をすればよいのかを整理します。内容は国税庁のタックスアンサー(令和8年4月1日現在法令等)にもとづいています。確定申告の全体の流れは確定申告の流れの記事で解説しています。

期限後申告とは:気づいたらできるだけ早く出す

所得税の確定申告は、1月1日から12月31日までの所得について、原則として翌年2月16日から3月15日までに申告と納付をすることになっています。国税庁のタックスアンサー(No.2024)では、この期限内に申告を忘れた場合は、気づいた時点でできるだけ早く申告するよう案内されており、この申告は「期限後申告」として扱われます。

期限後申告の手続きそのものは、通常の確定申告と同じです。国税庁の確定申告書等作成コーナーで申告書を作り、e-Taxで送信するか、書面で所轄の税務署に提出します。期限を過ぎたからといって特別な書類が必要になるわけではありません。

注意したいのは、納める税金の納期限が「申告書を提出した日」になることです。期限後申告で税金を納める場合は、申告した日に納付する必要があります。

無申告加算税:いつ申告したかで割合が変わる

税金を納める必要がある人が期限後申告をすると、原則として、納める税金に加えて無申告加算税がかかります。割合は「税務署からの通知や調査の前に自分で申告したかどうか」で大きく変わります(令和5年分以降)。

申告したタイミング無申告加算税の割合(納付税額に対して)
税務署から調査の事前通知を受ける前に、自主的に申告した5%
事前通知を受けた後、調査による決定を予知する前に申告した50万円までの部分10%、50万円超300万円までの部分15%、300万円超の部分25%
調査を受けた後、または税務署から決定を受けた50万円までの部分15%、50万円超300万円までの部分20%、300万円超の部分30%

このほか、前年・前々年にも無申告加算税などを課されている場合や、調査で帳簿の提示を求められて応じなかった場合、帳簿の売上の記載が本来の金額より大幅に少ない場合には、割合がさらに加算されるしくみもあります。

表のとおり、自分から早く申告するほど負担は小さくなります。「どうせ遅れたから」と放置せず、気づいた時点で申告することが一番の対策です。

無申告加算税がかからないケース

期限後申告でも、次の両方を満たす場合は無申告加算税はかかりません(タックスアンサーNo.2024)。

  1. 法定申告期限から1か月以内に、自主的に申告していること
  2. 期限内に申告する意思があったと認められる一定の場合に当たること。具体的には次のどちらも満たすこと
    • 納める税金の全額を法定納期限までに納付していること(口座振替の場合は、期限後申告書を提出した日まで)
    • 期限後申告書を提出した日の前日から起算して5年前までの間に、無申告加算税や重加算税を課されておらず、この「かからない扱い」も受けていないこと

つまり「うっかり申告書の提出だけ数日遅れたが、税金は期限までに納めていた」というようなケースが想定されています。税金の納付も遅れていれば、この扱いは受けられません。

延滞税:納付が遅れた日数に応じてかかる

期限後申告で納める税金には、法定納期限の翌日から実際に納付する日までの期間に応じて延滞税もかかります。延滞税の割合は、国税庁のタックスアンサー(No.9205)で次のように示されています。

期間令和8年1月1日〜12月31日の割合令和4年〜令和7年の割合
納期限の翌日から2か月を経過する日まで年2.8%年2.4%
納期限の翌日から2か月を経過した日以後年9.1%年8.7%

本来の割合は年7.3%・年14.6%ですが、毎年の金利水準をもとにした「特例基準割合」との比較で低い方が使われるため、近年は上の表のような割合になっています。2か月を過ぎると割合が大きく上がるので、遅れるほど負担が増えます。

正確な金額は、国税庁の「延滞税の計算方法」のページで確認できます。期限後申告では、本来の税金・無申告加算税・延滞税をあわせて納めることになります。

青色申告の控除や還付申告への影響

青色申告特別控除の65万円・55万円は期限内が条件

個人事業として青色申告をしている場合、最大65万円(または55万円)の青色申告特別控除を受けるには、確定申告書を期限(翌年3月15日)までに提出することが要件のひとつです(タックスアンサーNo.2072)。65万円控除はさらに、期限までにe-Taxで送信するか、電子帳簿保存の要件を満たすことが必要です。期限後申告ではこの要件を満たせないため、控除額が大きく変わる可能性があります。青色申告のしくみは青色申告と白色申告の違いで解説しています。

税金が戻ってくるだけの「還付申告」は5年間出せる

医療費控除やふるさと納税、年の途中で退職した場合などで、税金が戻ってくる申告(還付申告)は、確定申告期間とは関係なく、その年の翌年1月1日から5年間提出できます(タックスアンサーNo.2030)。3月15日を過ぎていても、還付申告であれば慌てる必要はありません。ただし、青色申告特別控除のように期限内の提出が要件になっている特例を使う場合は、還付申告でも期限までに出す必要があります。

出した後に間違いに気づいたら

期限内・期限後にかかわらず、申告した後で内容の誤りに気づくこともあります。国税庁のタックスアンサー(No.2026)では、次のように案内されています。

  • 税金を少なく申告していた場合:できるだけ早く修正申告をする。税務署の調査の事前通知前に自主的に修正すれば、過少申告加算税はかからない(もとの申告が期限後申告だった場合は、無申告加算税がかかることがある)
  • 税金を多く申告していた場合:原則として法定申告期限から5年以内に更正の請求をする

どちらも国税庁の「更正の請求書・修正申告書作成コーナー」で書類を作ることができます。

まとめ

  • 期限を過ぎた申告は期限後申告。気づいたらできるだけ早く申告し、申告した日に納付する
  • 無申告加算税は、自主的に申告すれば5%。調査の通知や調査の後になるほど割合が上がる
  • 期限から1か月以内の自主的な申告で、税金は期限までに全額納めているなどの条件を満たせば無申告加算税はかからない
  • 延滞税は令和8年で年2.8%、納期限から2か月を過ぎると年9.1%
  • 青色申告の65万円・55万円控除は期限内提出が要件。還付申告は5年間出せる

副業の所得が少なく「そもそも確定申告が必要か」迷っている場合は、副業の「20万円ルール」もあわせて確認してください。

この記事は 2026年10月時点の公開情報(国税庁タックスアンサー 令和8年4月1日現在法令等)にもとづく一般的な解説です。加算税・延滞税の金額や適用の可否は個別の事情によって変わります。具体的なケースは所轄の税務署や税理士にご相談ください。

参考にした情報

この記事を書いた人:知るLab編集部

税金や制度に関する記事は、国税庁・各省庁・自治体などの公的情報をもとに作成し、参考にした情報源を記事内に記載しています。記事の作成には AI を補助的に活用しています。編集方針

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