確定申告の流れ|書類の準備からe-Tax・スマホ申告、納付・還付までの全体像
- 確定申告の期間は、原則として翌年2月16日〜3月15日。納付の期限も原則3月15日
- 流れは「書類を集める → 作成コーナーで作る → 提出(e-Taxまたは書面) → 納付または還付」の4段階
- e-TaxのID・パスワード方式は2025年10月から新規発行が停止。これから始める人はマイナンバーカード方式が基本
- 還付を受けるだけの申告(還付申告)は、翌年1月1日から5年間提出できる
確定申告とは・いつやるのか
確定申告は、1月1日から12月31日までの1年間の所得と税額を自分で計算し、税務署に申告する手続きです。国税庁のタックスアンサー(No.2020)では、申告の期間は原則としてその年の翌年2月16日から3月15日まで、申告と納付の期限は原則として翌年3月15日とされています。
2026年(令和8年)分であれば、原則どおりなら2027年2月16日〜3月15日が申告期間です。土日祝日の関係で期限がずれる年もあるので、実際の日付は国税庁の確定申告特集で確認してください。
会社員の場合、多くは年末調整で税金の精算が終わりますが、副業の所得が年20万円を超える場合などは確定申告が必要になります(副業の「20万円ルール」の解説)。
ステップ1:必要な書類を集める
申告の内容によって必要なものは変わりますが、会社員が副業分を申告する場合は、主に次のようなものを準備します。
- 勤務先の源泉徴収票(給与の収入や引かれた所得税の確認に使う)
- 副業の売上・経費がわかる記録(請求書、入金記録、領収書、帳簿など)
- 報酬から源泉徴収された額がわかるもの(支払調書や明細。報酬の源泉徴収の記事)
- 控除を受けるための書類(医療費の明細、ふるさと納税の寄附の証明、iDeCo・保険料の証明書など)
- マイナンバーカード(e-Taxで送信する場合や、マイナポータル連携を使う場合)
個人事業として青色申告をしている場合は、決算書を作るための帳簿も必要です(青色申告と白色申告の違い)。
ステップ2:確定申告書等作成コーナーで申告書を作る
国税庁のホームページにある「確定申告書等作成コーナー」では、画面の案内に沿って金額を入力すると、税額が自動で計算され、申告書を作成できます。パソコンでもスマートフォンでも使えます。
マイナポータル連携で自動入力もできる
国税庁の案内(令和7年分)によると、マイナポータルと連携すると、次のような情報を申告書に自動で取り込めます。
- 給与所得の源泉徴収票(勤務先がe-Taxで提出済みであることなどの条件あり)、公的年金等の源泉徴収票、特定口座の年間取引報告書
- 医療費、ふるさと納税、社会保険料(一部)、損害保険・地震保険料(一部)、iDeCoの掛金など
連携できる情報は年ごとに変わることがあるので、申告する年の国税庁の案内を確認してください。
ステップ3:申告書を提出する(e-Taxか書面)
作った申告書の提出方法は、大きく分けて2つです。
| 方法 | 内容 |
|---|---|
| e-Tax(電子申告) | 作成コーナーからそのままインターネットで送信する。自宅から提出できる |
| 書面で提出 | 作成コーナーで作った申告書を印刷し、税務署へ持参または郵送する |
e-Taxの送信方法は「マイナンバーカード方式」が基本に
e-Taxには「マイナンバーカード方式」と「ID・パスワード方式」がありますが、e-TaxのよくあるQ&Aによると、ID・パスワード方式のIDとパスワードは令和7年(2025年)10月1日以降、新規発行されていません。すでに届出をしている人は引き続き使えますが、令和9年分の確定申告からは利用できなくなる予定とされています。
これからe-Taxを始める人は、マイナンバーカード方式で送信することになります。カードの読み取りには、マイナンバーカード読取対応のスマートフォンかICカードリーダライタを使います。
スマホだけで申告する場合
国税庁の案内では、マイナポータルで「スマホ用電子証明書」(Android)や「iPhoneのマイナンバーカード」を登録しておくと、マイナンバーカードを毎回読み取らなくても申告書の作成とe-Tax送信ができるとされています。
マイナンバーカードの電子証明書には有効期限があります(利用者証明用は原則として発行から5年目の誕生日まで)。期限が切れているとe-Taxやマイナポータル連携が使えないため、申告の時期より前に確認しておきましょう。
ステップ4:税金を納める・還付を受ける
納める税金がある場合
申告で納める税額が出た場合は、原則として3月15日までに納付します。国税庁の「納税に関する総合案内」では、次のような納付方法が紹介されています。
- 振替納税:事前に届け出た預貯金口座から、決められた振替日に自動で引き落とし
- ダイレクト納付:e-Taxで、届け出た口座から即時に引き落とし(事前の届出が必要)
- インターネットバンキング・ATM
- クレジットカード:専用サイトから納付(決済手数料がかかる)
- スマートフォンアプリ:専用サイトからスマホ決済アプリで納付
- コンビニ納付:QRコードやバーコードを使ってコンビニのレジで納付
- 現金(窓口):金融機関や税務署の窓口で納付
手段によっては納付できる金額に上限があったり、事前の手続きが必要だったりします。利用する前に国税庁の案内で条件を確認してください。納付が期限に遅れると、延滞税がかかることがあります。
払いすぎた税金が戻る場合(還付)
報酬から源泉徴収された額が多かった場合や、医療費控除などを受ける場合は、申告によって税金が戻ってくる(還付される)ことがあります。還付金は、申告書に書いた口座に振り込まれます。
国税庁のタックスアンサー(No.2030)では、確定申告の義務がない人が還付を受けるための申告(還付申告)は、その年の翌年1月1日から5年間提出できるとされています。ただし、源泉徴収された所得税や予定納税がなければ、申告しても還付はありません。
期限に遅れそうなときは
期限を過ぎてしまっても、できるだけ早く申告することが大切です。国税庁のタックスアンサー(No.2024)では、期限後に申告した場合(期限後申告)は、原則として無申告加算税がかかり、納める税金は申告書を提出した日が納期限になるとされています。気づいた時点で早めに手続きしましょう。
まとめ
- 確定申告の期間は原則として翌年2月16日〜3月15日。納付期限も原則3月15日
- 書類を集め、確定申告書等作成コーナーで作成し、e-Taxか書面で提出する
- e-Taxはマイナンバーカード方式が基本。スマホ用電子証明書を使えばスマホだけでも申告できる
- 納付方法は口座引き落とし・クレジットカード・コンビニなど複数あり、還付申告は5年間できる
副業で住民税を自分で納めたい場合は、申告書の書き方にも注意が必要です(副業と住民税の仕組み)。
この記事は 2026年10月時点の公開情報(国税庁タックスアンサー 令和8年4月1日現在法令等、国税庁・e-Taxの案内)にもとづく一般的な解説です。令和8年分の申告に関する最新の案内は、国税庁の確定申告特集をご確認ください。個別のケースは税務署や税理士にご相談ください。


