お金・税金約4分で読めます

「178万円の壁」とは?2026年の所得税がかからない年収の目安と、住民税・社会保険との違い

この記事のポイント
  • 2026・2027年分は、給与収入だけなら年収178万円まで所得税がかからない(給与所得控除74万円+基礎控除104万円)
  • 社会保険料控除などがあれば、所得税がかからない年収はさらに上がる
  • 住民税や社会保険(扶養)の「壁」は別のルール。178万円以下でも住民税や社会保険料がかかることはある

「178万円の壁」のしくみ

給与収入だけの人の所得税は、ざっくり次の順で計算されます。

  1. 給与収入 − 給与所得控除 = 給与所得
  2. 給与所得 − 基礎控除などの所得控除 = 課税される所得
  3. 課税される所得 × 税率 = 所得税

令和8年度税制改正で、令和8・9年分は次のように引き上げられました。

  • 給与所得控除:給与収入190万円以下なら74万円(改正前の最低保障額は65万円)
  • 基礎控除:合計所得金額132万円以下(給与収入206万円以下)なら104万円(改正前95万円)

年収178万円の場合、給与所得控除74万円を引いた給与所得は104万円。そこから基礎控除104万円を引くと課税される所得は0円になるため、所得税がかかりません。これが「178万円の壁」と呼ばれる理由です。

改正前とくらべると

2025年分(令和7年分)2026・2027年分(令和8・9年分)
給与所得控除の最低保障額65万円74万円
基礎控除(合計所得132万円以下)95万円104万円
所得税がかからない給与収入の目安160万円178万円

令和8・9年分の基礎控除104万円・給与所得控除74万円は、租税特別措置法による特例を含む金額です。令和10年分以後は金額が変わる予定の区分があります(国税庁「令和8年分 年末調整のしかた」)。

178万円以下でもお金がかかるもの

住民税

178万円の壁は所得税の話です。住民税は、所得税とは別の控除額や非課税の基準で計算されるため、年収178万円以下でも住民税がかかる場合があります。住民税の基準は住んでいる自治体の案内で確認しましょう。

社会保険(健康保険・年金)

勤務先の社会保険に加入するかどうか、家族の社会保険の扶養(被扶養者)に入れるかどうかは、所得税とは別の年収基準や勤務条件で決まります。年収が178万円以下でも、条件を満たせば社会保険料がかかります。

家族の扶養控除

家族を所得税の扶養に入れられるかどうかの目安は、給与収入136万円以下(合計所得62万円以下)です。19〜22歳の家族には特定親族特別控除もあります(家族を扶養に入れられる年収の目安)。

11月までに引かれた所得税はどうなる?

改正は2026年12月1日施行のため、11月までの給与から引かれる所得税(源泉徴収)は改正前の計算のままです。会社員なら12月の年末調整で新しい控除額を使って精算され、払いすぎた分が戻ります(令和8年分の年末調整で変わること)。年の途中で退職した人は、確定申告で精算します(退職した人の還付申告)。

まとめ

  • 2026・2027年分は、給与収入178万円まで所得税がかからない
  • 住民税・社会保険・家族の扶養は、それぞれ別の基準
  • 11月までに引かれた所得税は、年末調整や確定申告で精算される

この記事は国税庁「令和8年分 年末調整のしかた」(2026年10月時点で公開されているもの)にもとづく所得税の解説です。社会保険料控除などがある場合や、給与以外の所得がある場合は計算が変わります。

参考にした情報

この記事を書いた人:知るLab編集部

税金や制度に関する記事は、国税庁・各省庁・自治体などの公的情報をもとに作成し、参考にした情報源を記事内に記載しています。記事の作成には AI を補助的に活用しています。編集方針

↑